「キングダム」の吉沢亮と長澤まさみ


ゴールデンウィークが終わってはや2週間が過ぎました。

NHKの朝ドラ「なつぞら」のヒロインなつ(広瀬すず)も、ついに十勝から東京に来てしまいました。
これで、幼馴染の天陽君(吉沢亮)とはもう離れ離れなのかしら?とつい余計な心配をしてしまいます。
まあやっぱり天陽君押しなので。

ゴールデンウィークに観た吉沢亮君の出演した映画「キングダム」の奴隷と王座を弟に奪われた王の二役、すごかった。
美しいだけではないことがよくわかりました。(演技力も兼ね備えている)
奴隷の亮君も良かったけど、王のエイ政での亮君は、リンとした美しさと高貴さとすごみを持ち合わせ圧倒的な「王」の風格を漂わせていました。

いや~、プリンスでもキングでも、これほど「王座」が似合う若き俳優もなかなかいない、その神々しさにひれ伏したくなる、そんなレベルです。

漫画を全く読まずに行ったので、「カッコいい!」とか「スゴイ!」とか「へえ~」という単純な感嘆の言葉しか浮かばないのですが、よくできた作品だったのだと思います。
政治的な駆け引きとかはあまりなく、スクリーンならではの映像大活劇、と言ったところでしょうか。

そして何よりびっくりしたのは長澤まさみの美しさ。
手足の長さがあるので、立ち回りの迫力もあり、ダイナミックさも兼ね備え、紅一点のおいしいpositionだったと思います。
橋本環奈ちゃんの役は女性というよりは、中性的だったので被ることもなく、対立することなく、ウィンウィンだったのでは、と感じました。(女性の役では完全に引き立て役になっていたはず。その点では環奈ちゃんもラッキーだったと思います)

長澤まさみは2016年の大河ドラマ「真田丸」での「きり」という侍女の役で開眼したのではないか、と思っています。

結構自由な性格で、印象的だったのは、黒木華演じる堺雅人の妻が死に、二人に残された赤ちゃんを育てる!と長澤まさみが宣言するのですが、あっさりとギブアップ。やっぱり、無理~と投げ出した姿。
いや~、三谷幸喜の脚本ですが、長澤まさみの本質をとらえた感がすごい!と思いました。
堺雅人を追いかけているようで、ちゃんと自分の道を見つけていて(秀吉の妻ねねの侍女にもなる)、はっきりとした物言いが主役である堺雅人を叱咤する側にも行けて、後半に向けての存在感がおいしい役どころでもありました。

若いころのふにゃ~とした可愛いくてキレイなんだけど、「下手?」という印象を180度変えました。
わりと大きくて(168cm)、妖艶でも可憐というのでもなく、(綾瀬はるか)のような天然パワーにも欠け、なんか中途半端な感じを持っていたのです。

「きり」という堺雅人をひたすら想うけれど、決してすがることも、権謀術数を使うこともせず、正面切っての対峙で勝負する人物、つまり「精神的・経済的自立」を果たした中世の女性は、同性からも賛辞をもって迎えられたようです。

そこからの快進撃は、世の知るところであると思います。

「美しい」と「ふてぶてしい」を見事に共存した女優、と言っても過言ではないのでしょうか。
この「キレイしたたか」を極めていけば、これからますます活躍の場が広がるはずです。