「善徳女王」 ~キム・ナムギルの色気~


ひかりTVで今更ながらだけれど、「善徳女王」を観ています。
62話まであるので、まだまだ道半ばよりも1/3くらい。
2009年の制作、もう10年も前ですが、当時の視聴率がすごい!というニュースは記憶に残っています。

なんと言っても話題になっていたのは、悪女ミシルを演じたコ・ヒョンジョンの演技。
62話までの長丁場、敵役(かたきやく)は物語をけん引する重要な役割になるのです。
何より悪役に人気が出ると「ドラマ」の視聴率が上がる、そんな気がします。

主役のイ・ヨウォンがなかなか目立つことがない前半、やっと自分の出自を知り、大きな動きが見えてきた前半から半ばにさしかかる頃、キム・ナムギルが登場します。
イ・ヨウォンが姉の王女役ソン・イェジンの死によって自分の運命を変えて行こうと、主体性を持った時に不思議な青年として登場します。

はじめてのキム・ナムギル体験。
やたらキタナイ恰好だけど、その端正なお顔とスタイルの良さは隠せません。
「イケメン!!」
イ・ヨウォンに寄り添う兵隊長のオム・テウンがどうにも(私的に)ハマらないので、20数話でやっと登場してきた「まいだーりん」な感じです。

そのナムギルさん、悪役ミシルと先代王との子どもで、ミシルに捨てられた経緯を持っているのだから、今後の展開にも激しく絡んできそうです。
そんな美味しい役どころなのです。
剣の達人のムンノ(「父」ではなく「師匠」と呼ばせている)が捨てられたピダムを養育していたことで、キタナイながら武術の力が相当高く、教養も身についている、いわゆる「文武両道」なわけです。

それでいながら、野に育った自由人で、これからの「伸びしろ」が期待されるわけです。
ナムギルさん、この役でかなりの人気を博したらしく、母であるミシルと息子ピダム双方の効果で、ドラマとしての番組数も伸びたらしいのです。
この後、「赤と黒」、「サメ」で不動の地位を築いてゆくのですが、「善徳女王」で彼の前哨戦というべき演技を堪能したいと思います。
なんとも「男の色気」というものを感じさせる人です。
しなやかさと軽やかさと、後ろにある「狂気」と何かを求めている「欲」、いや~深い演技をする人です。

ところで、主演のイ・ヨウォンさんは23歳で結婚、次の年に女の子を出産しているらしく、このとき(2009年制作)すでに母だったことにびっくりです。
さらに、その後2人のお子さんを出産、なんと3人のお母さん、なのです。
夫となった人は、実家が裕福らしく(中小企業を経営)、ヨウォンさんの女優業に対する支援も手厚いのかも知れません。
夫と子ども、女優としてのキャリアを築いて、経済的な余裕もある。
そんな恵まれた人もいるのですね。

ミシル役を演じたコ・ヒョンジョンさんは財閥の一族と結婚して引退。
子どもさんを手放しての離婚、芸能界復帰、と泥沼離婚(離婚後子どもさんとは一度も会っていないという発言からも推察)を考えると正反対の二人な気がします。

商社マンと結婚・離婚をした岩崎宏美とちょっと共通する気もします。
岩崎さんはお子さんが成人してからは、子ども達と自由に会うことが出来るようになっているとか。
コ・ヒョンジョンさんも早くそんな日がくるといい、と思うのです。

キム・ナムギルから遠くなってしまいました。