騒動のジュリー、ブーム再来?



(写真は上が若かりし頃の沢田研二、ジュリー全盛期の頃そして下は現在のジュリー)
沢田研二がコンサートをキャンセルして大騒ぎになっています。
9000人でなくて7000人だったのが、どうにも許せなかったらしいのです。
色々な意見はあるだろうけど、コンサートに来ている人がいる中で自分の感情だけでの「キャンセル」はひどい。
観客が1人でもいれば歌うのがプロだろう、と思うのですが。

それにしてもかつての「ジュリー」が老体を晒しました。
70歳にしてあの容姿は結構ひどい。
ものすごく太り易くて、若いころのあの体形の維持はかなり大変だった、というのは聞いたことがあったけど、それにしてもびっくりするぐらいの変わりようです。

もちろん、ファンがそれをも愛おしい、ジュリーも「なんかすいません」っていう関係性であればいいけど、それすらも否定する行為だったのではないか、と思う次第です。
もともとあったこの人の傲慢さが、体形にもドタキャンという行為にも表れたとしたら、ファンがもっと怒ってもいい、のでは。
年をとればとるほど謙虚になるのは難しい、ということをジュリーが証明してしまった、そんな気もします。

歌手と違い、俳優はうまくシフトチェンジすると、「セカンドチャンス」、再ブームを起こすことが出来やすいのかもしれません。
「脇」に退くチャンスも多々あり、それも「潔い」とされ、どこか「美学」な感じもします。
その典型が「松坂慶子」。
体形的にはふくよかになり「母親役」をもともとあった魅力を残しつつ、しかもバリエーションを持たせつつ、女性(特に主婦層)にも好かれる形で演じています。

考えてみれば、この歳(66歳)で、こんなにキレイな母親なんて現実にはそうそういないのだけれど、トップ女優で「究極の美人」だった松坂慶子が母親役をやっていて、しかもとても真摯に楽しそうに演じている、ということに(なんとなく)ありがたみがあるのではないか、と思うのです。

その点歌手は一人でステージに立ち、視線を一身に集め、スタッフが大勢いても、前面にでるのは自分ひとり、という厳しい世界です。
第一線でずっと活躍する難しさが(「脇」でそれなりの注目を集めることができる)俳優よりもあることは確かです。

ビジュアルがある中で歳をとり、尚且つ「歌手」として成功している人は誰だろう?と考えたのですが、浮かんだ人は「マドンナ」?「松田聖子」?
「男性歌手」では思い浮かばないのに気が付きます。
ビリー・ジョエルなんて全く別人だし、亡くなった人だけどエルビスプレスリーも別人になっていました。
そうすると、ビジュアルが良かったジュリーが不幸だったのかも、と思ってしまいました。

でも、この騒動で一気に注目を浴びたのも確か。
反対にブーム再来かも知れません。
そうするとなかなか(というよりかなり)したたかだったのは、沢田研二本人かも知れません。
まあ、これを機に方針を変える、心を入れ替えるのが一番だと、(私は)思います。