有賀さつきさんの死と「嫉妬の化身」


昨日有賀さつきさんの訃報が駆け巡りました。52歳、15歳の娘さんを残してのこと、さぞかし無念だったことでしょう。いろいろな意味で、昨年に亡くなった「小林真央さん」と正反対の形を選んだのだ、と思いました。
娘さんの父親とは離婚していて、シングルマザー、フリーアナウンサーで頑張っていました。おそらく別れた夫だった方とは連絡を取っていたことでしょう。娘さんの行く末を託していたに違いないと(勝手にだけど)思います。
それにしても、強い人でした。誰にも何も告げないで、ひっそりと闘病し、一人で亡くなったのです。病院側ももう少し、せめて臨終に間に合うくらいの余裕をもって親族と連絡がつかなかったものか、彼女を説得して父親と娘にはある程度のことを話すようにと持ち掛けられなかったのか、とも思います。

もちろん、多くの人に看取られて逝くのが「幸せ」ということではないとは思います。でも、何かしらの形で「苦しみを吐露」する場があったことを願わずにはいらせません。

そして、その強さを持つにはどうしたらいいのか、そんなこともどこかに書き残しておいて欲しかった、そんな気もするのです。

「有賀さつきさん」長身で、美人、何不自由ないお嬢様に見えました。見た目とは違う、内に秘めたるものを持っていた人なのでしょう。

そして昨日視聴が終わった「嫉妬の化身」の韓ドラは男性の乳がんの話でした。(有賀さんの病名と結びつけているわけではなく)
男性が「乳がん」という病気を受け入れるまでの困難さと、受診の心理的負担、そして、次は再発の不安と、女性しかかからない、という思い込みが余計に患者さんの負担になる様子を描いていました。少数の患者、ということで「なぜ自分が」という意識になるわけです。
病院に行くのをためらうちに、(病気が)進行する、という側面もあるということも提示していたと思います。テーマとして選んだ「男性の乳がん」、着眼点もなかなかユニークだったのではないでしょうか。

「人間関係の変化」もテーマのひとつだったと思います。パルガン(高校生の娘)を挟んで、産みの母ソンスク(イ・ミスク)と育ての母ジャヨン(パク・ジヨン)がいがみ合い、けなしあい、対立するのですが、徐々に距離を縮めてゆきます。それが、シェフ(イ・ソンジェ)を巡っての攻防から親しくなる、というハイテクニックな仕掛けがすごい、と思いました。

ジョンソク演じるファシンがなぜか姪パルガン(ムン・ガヨン)の振り込め詐欺にひっかかり、解決しないままにラスト近くまでくるのですが、そのことがジャヨンとシェフのカップルにつながり、ファシンとパルガンの和解(兄であるパルガンの父の会社をファシンが記者として告発。パルガンはファシンを恨んでいた)に結び付きます。

そして、ナリのこわ~い弟チヨル(キム・ジョンヒョン)がその振り込め詐欺にかかわっていたことで、ファシンがやっとチヨルに対して義兄としての面目を保てる、ということにつながります。

よくできた脚本でした。