「嫉妬の化身」~チョ・ジョンソクの魅力~

昨日の夕方のNHKニュースで、「新大久保」の賑わいを紹介していました。今や「チーズタッカルビ」は新大久保を潤わせています。「TWICE」も人気のようです。つくづく政治と文化は違うのだと、思いました。
新大久保は、数回行っていますが、その度に違う感じを受けます。最初はおばさまたちの「聖地」な感じ。駅前で、DVDの交換をしているグループがいて、the off 会だろう、と推測されました。おばさま率が高かった。その後は、「まあ若い人が増えたこと」、KPOPが流行りだしたころです。そして、最後に行ったときは、ちょっと閑散としていて、寂しい感じがしました。何年か前です。
また、賑わいが戻ってきたのはすごくうれしい。

「嫉妬の化身」があと少しで終わります。このドラマは後半にいけばいくほど面白かったと思います。コン・ヒョジンとチョ・ジョンソク、コ・ギョンピョの三角関係だけでなく、中高年の三角関係、高校生の三角関係、そしてパルガンを二人の母が取り合う、4つの三角関係があり楽しませてくれました。

中高年は男性を女性2人で、高校生は女子を男子2人が争います。最後の方までどちらを選ぶか引き延ばしているところもなかなかうまい手法でした。

脇キャラもあの「冬ソナ」でヨン様の右腕、キム次長を好演したクォン・ヘヒョ(報道局長)、ジョンソク演じるファシンの同期でPDチェ・ドンギを演じたチョン・サンフンも相変わらずいい味だしています。

クォン・ヘヒョ、もう51歳なのですね。冬ソナの時は、36歳くらい。50代になっても体形は変化なしで、なんかこう、キム次長の頃よりも、重厚さが加わり、素敵です。「冬ソナ」のロマンティックなドラマの中で、キム次長が登場すると、その場面がパッと明るくなり、楽しくなり、これぞムードメーカー、という人でした。

ジョンソクの主治医と(相棒の)オ看護師も素敵でした。オ看護師を演じたパク・ジンジュ、どこかで見たなあと思っていたら、「サニー」で高校生時代のナミ(シム・ウンギョン)の友人を演じていました。ミュージカル女優のようです。ドラマ中ジョンソクが踊る場面で一緒に踊っているのですが、さすが、うまいです。

彼女は「1%の奇跡」でソクジン社長のホテルの「企画戦略部」の社員役でも登場していました。そこでも、またいい味をだしています。
韓国ドラマの脇を固める人達の層の厚いことにはいつも感心します。層が厚すぎて、脇のポジションよりも、主役狙った方が数があるかも?と思うほどです。でも、よ~く観ていると、案外同じような人が友人役を演じていて脇キャラにも「旬」があるのかもしれません。

厳しい世界であることは変わりないのでしょう。それにしても、チョ・ジョンソク、うまいです。「キング~Two hearts」(2012年)で初めて彼を知りました。
任務遂行中に倒れる悲劇の軍人を演じていたのですが、「誰これ?上手い!!」とびっくりしたのを思い出します。寡黙だけれど、情に厚い、自分に厳しく任務を遂行することに徹する仕事人を演じていました。この「嫉妬の化身」では、超わがままで、自分勝手、そして人を振り回す記者をコミカルに、そしてカッコよく演じています。

この人のセリフ回しは完璧です(たぶん)。活舌がものすごく良くて、淀みなく流れるセリフ、どんなに早くしゃべっても歯切れよく言葉がキレイです。そして、躍動感ある抜群のアクション、大人の男とちょっと青臭い感じの青年を演じ分ける力もあります。

日本で言えば、堺雅人?そういえば、韓国で「職人俳優」と言われているみたいです。彼のミュージカルも見てみたい!と思いました。