なぜ「韓流」は中高年女性を夢中にさせるか


「1%の奇跡(2016年版)」に続いて、「嫉妬の化身」を見ています。借りたDVDなので、早く見て返さないといけません。ここしばらくBSドラマ「オクニョ」(イ・ビョンフン監督の時代劇)を見ているくらいで、立て続けの現代ドラマは久しぶりだったのですが、相変わらず出演している男性俳優は「マッチョ」いえ、「モムチャン」(マッチョの意味)です。

そして、男性が超「オレ様」で、「年長者の命令は絶対」、というテンプレートは健在でした。これはなんというか、絶対にはずせないものなのでしょう。2016年の大ヒットドラマ「逃げ恥」が韓国でも高評価だったそうですが、あのテイストを韓国で作るとどうなるのか、ちょっと気になったりします。

で、「嫉妬の化身」、あと数話残っているのですが、なかなか面白い内容になっていると思います。コン・ヒョンジンとチョ・ジョンソクが主演ですが、そこに「応答せよ1988」でブレイクしたコ・ギョンピョが入って三角関係のドタバタを繰り広げます。ヒロインが二人の男性を「好きだ」と思うところが、斬新。

二人の男性がヒロインを取り合うだけでなく、二人の男性をなかなか選べない、という超ぜいたくな悩みを抱えるヒロインは私の記憶のある限り初めてでした。

私が「冬ソナ」にはまってはや14年、ちょっと飽きたり、他国の外国ドラマに行ってみたりと、マニアになっているわけではないのですが、やはり私の生活の中で「韓流」は根付いたと思います。
なぜ、中高年女性(私だけど)は「韓流」に惹かれるのか、ちょっと考えてみました。

①現実にはありえない「財閥」とかおよそいないだろうという「悪人」とか、リアルでない設定に萌える。
②まあ、なんといってもラブシーンが素敵。現実から引き離してくれて、ありえない「夢」をみせてくれる。
③テンプレートを守りつつ、でも斬新なものをつくろうとする「気概」を感じる。(多作なので、駄作も多いが)
④役者の演技力が総じて高い、この演技力の高さがありえないシチュエーションをも「リアル」にします。

ただ、私のわがままな見方では、リタイアも多いのです。あまりにも「ドロドロ」になると、見てられなくなります。それから、あまりにもチンタラチンタラになるとそれはそれでイヤになります。

それを引いてもあまりある「魅力」。やっぱりなんのかんのといっても、イケメンでモムチャンの男子が危険を顧みずに命がけでヒロインを守ろうとするその男気にヒロインを自分だという「錯覚」を用いて浸る、そのだいご味です。その「錯覚」をするのが年々うまくなっている気がします。