年末から年始にかけて久々にハマったドラマ(中国)、「家族の名において」原題「以家人之名」。
古臭いタイトルは原題に忠実な日本語訳のようです。
ド直球のホームドラマはそれほど好みではないけど、何故かこのドラマにはハマった。
ところどころのラブラインがスパイスだし、血のつながらない兄妹の変化する関係、親たちの思惑と子たちとのすれ違い、共通項は多々あれど、微妙な日本との違いに面白さを感じました。
何より、このドラマを素晴らしいものにしたのは、妻を亡くし娘リー・ジェンジェンと二人で暮らしている小さな麺店を営む料理人リー・ハイチャオの存在です。「料理」をするしか能がない、と常に謙虚な人柄と子どもを分け隔てなく可愛がる慈愛の心を持ち合わせ、誰からも愛される仏のようなハイチャオ。
見合い相手の子、ハー・ズーチウを引き取る。
離婚し母がいなくなったリン・シャオとその父リン・ハーピンの食事の世話をする。
子役たちは冒頭3話くらいで退場なのだけど、回想シーンにも登場し、大人になった役者たちとの違和感のなさがすごいと感心しました。
さすが14億人口、そして子役も上手。(泣かされた―)
娘役のジェンジェンを演じたタン・ソンユンも良かった。
3兄妹の妹なのに、実年齢では30歳、一番上の兄を演じたソン・ウェイロンとは10歳近くも上なのに、違和感がなかった。
溌溂として屈託がなく、明るく、そして強い。(揺るがない父の愛に育まれた結果だと推察)
次兄ズーチウを演じたチャン・シンチョンがタン・ソンユンとソン・ウェイロンの真ん中。(実年齢、当時25歳くらい)
時々のシャワーシーンがあり、細マッチョを披露してくれました。
母に捨てられた傷を隠し、でも時に露出し、「動」を演じながらの「陰」を表現する力があった俳優でした。
本当は一番年下のソン・ウェイロン(2020年には21歳くらい)が演じたリン・シャオ、ウェイロンのイケメンぶりにやられた私。
大人っぽい雰囲気はまとっているのだけれど、時に若干の演技の未熟さも垣間見られ、それもちょっと魅力的に見えたのは、親戚のおばさん状態になったからだと思います。
実の妹を自分の目の前で亡くし、トラウマを抱えたリン・シャオ。
母親はその事実から目をそらし、リン・シャオに当たりちらし、そして家を出ていくものの、自分の都合でリン・シャオを呼び出す、世話をさせるとやりたい放題。
リン・シャオを捨てたことを目の当たりで見ていたハイチャオ、ジェンジェン親子を一方的に憎んでいる。
何が素敵って、ジェンジェンに何かあると血相を変えて飛び出してゆくリン・シャオの姿の美しさ。
ウェイロン185cmの長身を生かし、手足の長さとカモシカのような走る姿にやられました。
続く・・・・・