「サバイバー60日間の大統領」~ソン・ソックの発見!~



人に薦められて見始めたネットフリックスの「サバイバー60日間の大統領」
あのジャック・バウアーを演じたキーファー・サザーランド主演の「サバイバー宿命の大統領」の韓国版です。
主演はチ・ジニ。

キーファー・サザーランドの役でいい人やってる感とは違い、ほんとに役柄にぴったりの「なる気もなかったのに棚から牡丹餅」な大統領代行がピッタリとはまっています。
どうもキーファー・サザーランドは、「24(トゥエンティーフォー)」のイメージが強すぎて、しかも「棚から牡丹餅」感が薄いのです。

ドラマの趣旨は、「テロで政府閣僚がことごとく死亡」からの「なるつもりも、なることもできなかった人が大統領になる」話なので、アメリカ版はちらちら見ているのですが、のめり込めず・・・・・
(どう見ても、お前もともと「大統領」やる気あっただろう、というよこしまな感情が沸き起こる。ドラマの出発は「なる気もなる資格もない人がなった」という視点だから・・・シツコイ)

で、何が言いたいかというと、チ・ジニのキャラクターもピッタリでいいのですが、私の推しはチ・ジニ大統領代行を支える秘書官、チャ・ヨンジン秘書室長を演じている(上写真)のソン・ソック。
ルックスは今一つですが(身長も韓国俳優としては高くないけど、バランスはいい)、ものすご~い存在感があり、1話から視線を集めるキャラクターを見事に演じています。

やっぱり俳優は「ルックスだけではない」ということを証明してくれます。
何が凄いって、だんだんとかっこよく見えてくるからすごい!
と、さんざんヒョンビン沼にハマった(とはいえ「愛の不時着」も6回目を視聴中)私が言うのもなんだけど、こんなタイプの俳優さんが出てくると嬉しくなるのです。

ミス&ミスターコンテストではないのだから、「個性」「演技力」「存在感」「雰囲気」「セリフ回し」などなど、そのドラマ視聴にのめりこませる「パワー」を発する人が重要だ、ということなのだと思うのです。

平凡&一般人の我々(と括ってみる)が、なんかその「フツーの容姿」の俳優さんが発する魅力が、「もしかしたら私たちにもそのパワーあるかも」という一種の希望のようなものを抱かせてくれる、そんな存在って重要でしょう。

一見平凡なこのソン・ソックが発する言葉、セリフが耳に残るのです。(と言ってもハングルを聞き分けているわけではない、念のため)
セリフの強弱と抑揚と速度を変え、それにジェスチャーを交えて、秘書官の冷徹さと、実は激しやすい元の性格を表現しつつの、それを押さえている「自律心」をも表せる力を持っているのです。

このチャ秘書室長の「存在」によってチ・ジニ演じるパク・ムジン大統領代行に変化が起こる(もちろん他の人たちの影響もあるけど)、そしてパク大統領代行の変化にチェ秘書室長も変わってゆく、その「ケミカル」がものすごく面白い。

最後まで期待したい。