「愛の不時着」第8話は視聴終了。
撃たれたヒョンビン、いえ、リ・ジョンヒョクはユン・セリ(ソン・イェジン)への気持ちを思いっきり素直に表現していきます。
そしてユン・セリの兄の会社のお金を横領して逃亡している実業家ク・スンジュン(キム・ジョンヒョン)、ジョンヒョクの婚約者ソ・ダン(ソ・ジヘ)が加わり、4つ巴のテイになってきました。
スンジュンの隠れ家に行ったセリを必死に探しに行くジョンヒョクが愛おしい。
そのジョンヒョクに別れを告げるセリが切ない。
心にもないことを言いながら涙を流すセリ、その涙をぬぐいながら「わかったから、泣かないで」というジョンヒョク。
結局ジョンヒョクの後を追うセリ、言ってみればこれは「ロミオとジュリエット」、永遠のテーマである敵対する互いのバックグラウンドの中「許されない恋」の定石を忠実に再現しているのだ、と思います。
イギリス王室も離婚歴&国籍&人種等々を意にかえさなくなった今、「国交断絶間」の婚姻くらいしか「許されない恋」はないのだということなのでしょう。
私の押しの二人がついに、対面、お酒を飲みかわしました。
悲劇の中の「喜劇」を担っている二人の演技力に脱帽です。
いや~、上手い。
そうそう、韓国のセリの生命保険を担当した人とセリの秘書の二人も素敵。韓国側の「芸達者」コンビですね。
ともあれ、ヒョンビンの軍服姿がカッコいいのは間違いないです。
この「軍服」という一種の魔法は、この時期の不安定要素「コロナ禍」との、言ってみれば「相性」(喩えです)も良かったのだと思います。
何というか、ヒョンビンに全てを委ねてみたい、というような気持ち。
この人さえいれば、何とかなるんじゃないかという「錯覚」
「兵隊」の存在を究極のマイナスだと考えている私だけど、平和時の「軍服」というコスチュームは拒絶できない「麻薬」(多分)のようなものがあります。
この自己矛盾を突き付けられる「リ・ジョンヒョク」
彼の全てを律する精神力と隠し持っていた情熱の表出に誰も抗うことはできないのだと思うのです。
まあつまり、現実離れしたファンタジーでもあるのですが。
私たち(と勝手にくくる)が「リ・ジョンヒョク」というマジックにかかった、ということは間違いないのです。
誰もが、我が身をソン・イェジンに置き換え、そのファンタジーを堪能する。
となりに「コロナ禍」がなくてもディスタンスがあった「人物」(夫でも家族でも恋人でも)がいようがいまいが、それは必然の「ファンタジー」だったのです。