ひとりひとりに「律くん」を ~でも私を救えるのは私一人~


いつものことだけど、NHK朝のテレビ小説を見ながら出勤前の身支度をしています。
鈴愛(すずめ)ちゃんの正人君への告白の結果が可哀想でした。
中村倫也(なかむらともや)演じる正人君はなかなか一筋縄ではいかないキャラクターです。このドラマ「半分青い」で初めて知ったけど、上手な俳優さんだと思います。
大学生役をやっているのだけど、31歳。佐藤健君が29歳。歳といい、背の高さといい、容姿といい、絶妙なキャスティングです。

まあ中盤にもなっていない6月初旬、鈴愛の恋が成就してしまうことを避けたいのは当然です。
ましてや山場はこれから。
それにしても、佐藤健君演じる「律」の存在、鈴愛を羨ましく思った老若男女(性差別をしない)はかなりの数に上ったはず。
何かあったら飛んできてくれて、一生懸命慰めてくれて、背中を貸してくれる、そんな存在。
私にも「律」一人欲しい!!・・・・と思った人は相当数いたはずです。

「恋愛感情」は約2年で消滅するけれど、「ソウルメイト」ととして生涯存在してくれたらそっちの方がずっといい、と思ってしまうのは歳をとったせいでしょうか。
とは言え、「何かあったら」、というシチュエーションもそんなにないなあ、という哀しいことにも気付いたりもして。
老婆心ながら鈴愛ちゃんも、自分で自分の感情をきちんと整理できないとだめだよねえ、ということも思ったりして。
「ソウルメイト」とは、飛んでくる存在ではなく、ある程度解決したときに、話を聞いてくれて、(自分の)意見を言ってくれる、そんな人のことを言うのだと思うのです。

自分が傷ついた一連の出来事を何度も何度もくり返し思い出して、ギャーと叫んで暴れたくなるような眠れない一夜を明かす、そんな夜を何回も味わって「大人」になるのです。
自分の傷は自分で癒す。そんな「スキル」を持たない大人はつらい。
オバサンが強くたくましいのは、自分で傷を治すhow to を身に着け、心無い言葉を投げかけられても、ちょっとした意地悪をされても、「傷つかない」技を身に着けたからです。

あなたの言葉で私の心を痛めることは、私自身が許さない。
私は自分を大事にしているから、あなたのふるまいで私自身を傷つけない。
ということなのだと思います。

木皿泉さん脚本のドラマ「セクシーボイスアンドロボ」の最終回、ヒロインのニコのセリフ

私はずっと自分の味方でいようと思う。
なぜなら私を救えるのは
宇宙で私だけだから

ドラマの詳細はおぼろげなのですが、このセリフはとても印象的でした。
木皿泉さんの脚本では「すいか」(2003年のドラマ。視聴率は振るわなかったけど、数々の賞をとった)がとても好きだけど、この「セクシーボイス」ももう一度ちゃんと見たいと思います。

鈴愛と律の関係がどうなるのか、そっちも要注目です。