パートのオバサンは見た!


「私って〇〇じゃないですか?」っていうヤツも好きではないけど、相手の社会的地位によって態度を変えるヤツも好かれることはないでしょう。
いつの世もどの国でもいるとは思うのですが、「大学」という職場はそれがものすごく顕著ではないかなと常々思います。

特に医療系大学なので、超有名なドクター、普通のドクター、医者でない教授、准教授、講師、助教、助手、技術助手(この中でも『薬学』は医歯薬で医療系では3番目、他の学部よりも上、という人も有り)から、事務局サイドは、正規職員は総合職と一般職に分かれていて(どこもそうですね)、契約職員そしてパート。やっぱりどう考えてもパートの身分は一番下なわけです。

繰り返し書いているのですが、一番下にいると見えてくる「もの」があるわけです。

ちょっと前の朝日新聞の「be」でキャリアの話が毎週連載されていたのですが、とても印象に残った話があります。詳細までは覚えていないのですが、会社を立ち上げた女性の方の話でした。起業した人との付き合いの中で、急に辞めた人の穴埋めに「清掃員」の仕事を頼まれたそうです。
「清掃員」はいない存在として人々がふるまうので、透明人間になった感覚になる、という話はなるほど、と思いました。
そのいないと思う人(清掃員)の前で人は別の面を見せるそうです。人の本質、取り繕わないその人自身が見え、「社長」としてではない視点を持つことができ、そのことが会社を運営する上で役立つと思う、これからも「社長」をしながら、「清掃員」(週一くらいの)は辞めるつもりはない、と語っていました。

「透明人間」にはちょっと届かないけれど、結構「軽く扱われる」感覚、わかります。
これは前にも書いたけれど、最初は誰が誰だか分からなくて誰にでも低姿勢だった新卒が、半年たち、一年たちすると、明らかに「前と違うよね」という態度を取り始めるのです。それはほとんど男子。
女子はコミュ力が高いし、「オバサンに嫌われないように」する、という生来の「生きてゆくすべ」を身に着けている、気がします。

オバサンパートをバカにする男は、清掃員の方にも「挨拶」すらしない、という一貫した態度をとります。同じ敷地内でいつもすれ違う人にも「挨拶」しないというその見下げた根性にはいや~な気持ちになります。

そんなヤツらは、何か用事があるときはとたんにフツーになる。普段は「フン」という顔つきでいるくせに、『お忙しいところ恐れ入りますが、○○のデータをいただけないでしょうか』という丁寧なメールをよこすのです。

直ぐに対応すると、『早速のご対応ありがとうございます』という返事。こんな時だけちゃんとしているな、お前。

でも、誰にでも丁寧に、誰にでも親切にかつ裏表を感じない、ステキな若い男子も存在します。メガネ男子で、スラッとして、かっこいい。(そう見えるのも無理はない)
『我が心の羽生結弦』(意味はない)と密かに呼んで、そっと見守っています。

君のような人こそ「出世」したまえ!