「本格小説」水村美苗 ~重厚で緻密、そしてエンターテイメント~

 

久々に長~い小説を読みました。
その名も「本格小説」、作者は水村美苗。
全く知らなかったのですが、2003年に読売文学賞をとった作品だったのです。
上下で1000ページ超える長編ですが、グイグイと引き込まれ、特に後編は一気読みになること請け合います。

あの有名なエミリー・ブロンテの「嵐が丘」の日本版、ということなのだそうですが、読んだことがなく比較することもできず、まっさらな状態で読めました。 “「本格小説」水村美苗 ~重厚で緻密、そしてエンターテイメント~” の続きを読む

赤頭巾ちゃん気をつけて ~「知性」を育て手放さないこと~


1969年に出版された「赤頭巾ちゃん気をつけて」を読み返してみました。なんと来年で出版50年。すごいなあ。(口調が庄司薫っぽくなっている)
外的状況━安保闘争で1969年の東大受験がなくなったり、学校群が導入されたりと時代的なものはあるけれど、全く古臭くなく、むしろ「いつ読むの?今でしょ!」的な新しさがある、と思いました。 “赤頭巾ちゃん気をつけて ~「知性」を育て手放さないこと~” の続きを読む

「人生の失敗」から学ぶこと


「人生の失敗」という七つ森書館から出ている本を読んでいます。カタログハウスが出している「通販生活」で連載している「人生の失敗」の中から反響の大きかったものをまとめた本です。
もちろん、インタビュー形式で、著者溝口敦さんとの対談になっているので、「語ることが出来る失敗をした人」、というくくりではあるのですが。 “「人生の失敗」から学ぶこと” の続きを読む

「自由と責任は有料」~西原理恵子の本から~


西原理恵子の「スナックさいばらおんなのけものみち」を読みました。面白い!!すごく。この人の結構壮絶な体験を踏まえた

『自由と責任は有料』働いて、稼いで、勝ちとってゆくもの

という言葉が胸に突き刺さります。自身が惚れやすい体質で、こんなにしっかりとした人が「だメンズ」を好きなり、プラスDVチックな男に縛られてゆく過程をたどる。 “「自由と責任は有料」~西原理恵子の本から~” の続きを読む