「愛の不時着」 ~ヒョンビンのスーツ姿が美しい~


セリは無事帰ったものの、なぜかチョ・チョルガン(大佐、悪いヤツ)が強制収容所送りから脱出、からの「南へ行ってセリを殺す」とヒョンビン、いえリ・ジョンヒョクに警告。
ジョンヒョクはチョルガンが通ったトンネル?を通って南へ到着(!?)
セリと再会!!!

カメラが遠くからジョンヒョクを映す。
通りを歩く人波の中で、頭一つ大きいヒョンビンがフツーの服装なのだけどカッコいい。

ファンタジー!!

北っぽい(?)服装のジョンヒョクをデパートに連れてゆき、あれこれ南の(?)スーツを着せてみる、その一連のシーン。
この場面は何万回もリピしたい。
ヒョンビンのスーツ姿がパーフェクトに美しいこと!(北の軍服姿も美しかったけど)
美しすぎて胸が痛い・・・・・・

デパートの店員さんがナイスジョブ!!
うっとりジョンヒョクを眺めて、すごくお似合い~と言いながら、彼の身体を触る。
セリが面白くない感じで、次を試着させる。
何回か繰り返している間、セリに「ご主人素敵ですね」と話しかける。
「主人ではない・・」と答えると、「恋人なんですね。あなたを見つめる目が愛おしい、と物語っている」と言うと、セリはとたんにご機嫌になって、結構な買い物をする、「(北で)お世話になったお礼」と言いながら。

北でのセリ、南でのセリ、これは現代のジェンダーを踏まえた描写だと思いました。
北では弱者だったけど、南では高級スーツを何着も買える、240万ウォン(?)くらいの金額を「一括で」とクレジットカードを渡す、その経済力。
そして、巧みな脚本だと思うのは、設定がセリは庶子で、決して「銀のスプーンをくわえて生まれた」のではなく、セリを見下し、排除しようとする兄2人にもめげずに、努力したこと、自らの力で「会社」を成長させたこと。
ただの「お嬢さま」でない、パワーあふれる人、という設定がものすごく生きているような気がします。

そして、ジョンヒョクは、危機の中でも「なんでもない」という、大人ヒョンビンの本来持っているキャラを最大限生かしている、と思うのです。
ヒョンビン自身が落ち着いていて安定感がある人、だと思います。
韓国俳優でいえば、チャン・ドンゴンとかチョン・ウソンとか正当性のイケメン俳優の系統でもある彼が、おそらく今までは「ヒネッた」ところを狙っていたのでしょう。
「サムスン」、「シークレット」、「ジキルとハイド」も。

正統派、という文字をそのまま受け入れるには意外と抵抗がある人がいるものです。
「イケメンですね」という賛辞を当人は案外嫌うのかもしれません。
何の「個性」もないじゃないか!?、みたいな。

37歳、そんな賛辞も受け入れる余裕ができたのでしょう。
ヒネラないで、「正統派」の道をまっしぐらに行って欲しい。