台湾ドラマ「幸せが聴こえる」は秋のコンチェルトではない!


暑い~
少し涼しくなったと思ったらまた暑くなってしまいました。

引きこもってドラマを観ていたら外の暑さがわからなくなっていて、久しぶりに外出してあちこち歩きまわったら「体力のなさ」を痛感しました。
引きこもっている間観ていたのが台湾ドラマの「幸せが聴こえる」という2015年に制作されたラブ・ストーリーなのですが、台湾の「大味的魅力」が満載でした。(いえ、ほめていない)

ネットでの情報は、「秋のコンチェルト」以来のラブ・ストーリーで、あの「ニューヨークタイムズ」でも取り上げられ、しり上がりに視聴率を伸ばしたとかなんとか、これは観てみるべき、と思ったのは私だけではないはず。

で、視聴完了で感じたのは「秋のコンチェルト」の足元にも及ばない!!!
ヒーロー、ヒロインも頑張っている、ストーリーもまあ、①恋人の死、②失明というハンディ、③反発からの恋心、④ライバルの登場、⑤ハッピーエンドとピースはそろっているのだけど、何かが足りない。

秋コンにあった①ヒーローのおこちゃま的ヒロインへの仕打ちがない。
主演のワン・チュアンイー(なぜか日本では”ハジメちゃん”と呼ばれているらしい)がずーっと紳士。ヒロインとのすれ違いからのゴタゴタがあっても、終始変わらぬ「ジェントルマン」だった、そのことで物語としての面白みに欠けた気がします。

②ライバルとしてヒーローの婚約者でユーシーの双子の姉だったルオハンの心臓を移植したヤーティが登場するのだけど、今一つヒロインを脅かす存在になれず、メリハリがなかった。秋コンは、ライバルがヒーローを病魔から救う病院長の娘(しかも自身も医者)、というまことしやかな設定だった。(女優としては、どちらともハーフであるというくくりが共通)

③ヒロイン、ユーシーの恋人だったボーイエンが悪いヤツで、ヒーローとの対決にやきもきすることもなかった。秋コンではライバル男子はヒロインを一途に思ういいヤツで、こんなに思ってくれるならこっちでもいい、と感情移入ができる男子だった。

④つまり、秋コンにあったすれ違いのヒーロー&ヒロインの感情と実際の気持ちを描くエピソードがたっぷりあって、「どうなっちゃうの?」というドラマへの興味が、この「幸せが聴こえる」ではほとんどなかった、というのが致命的でした。

ヴァネスが本当はアンアンが好きでしょうがないのに、微塵もそれを見せずに息子を盾に結婚を迫り、セクシーな関係にも持って行こうとしたり、拒絶を受けると落ち込んだり、元恋人との関係をちらつかせてアンアンの感情を試してみたりと、「キュンキュンシーン」が満載だった。

脚本の面白みに欠けた、というのが一番の原因でしょう。

それにしても、ヒロインのキミ・レンは美人で背も高くって非の打ちどころがない感じなのだけど、庶民の明るく一途なヒロインっていうことを目いっぱい表現しようとしていて(のだろうと思う)、ちょっとガサツで大味の女性になっていて、いろんなところで「そこ気付かんかい!」というツッコミを入れたくなること多々あり。

疲れた~
完走できたことがすごい!と自画自賛してみました。