「私の夫と結婚して」~サイコパススミン~



「私の夫と結婚して」の2回目視聴をしています。脇をかためる人達も芸達者な人ばかりでした。
キム課長(キム・ギョンウク)を演じたキム・ジュンヒ、上手かった。(なんとこの方、父親の仕事の関係で幼少の頃日本にいたことがあって、大人になり忘れた日本語を学び直し、日本がペラペラです。「孤独のグルメ」の韓国ロケに登場しています。雰囲気が全然違うのに驚きます)

まあそれにしても、サイコパスのチョン・スミンを演じたソン・ハユン、爪痕を残しました。
自分の都合で相手を振り回す、自分を優先しないと怒る、相手を(わざと)貶める、自分の満足のために、一番そばにいる人を傷つけるのです。

だんだん明らかになっていくのは、カン・ジウォンの母とチョン・スミンの父が駆け落ち、興味でジウォンに近づいてみたものの、妻に去られたジウォンの父は娘のジウォンを溺愛していた、自分は残された母にも邪険にされている、同じ境遇なのになんたる違いに腹をたてている。

そしてジウォンは成績優秀で大企業に社員として就職、かたやスミンは地方の名もない大学を卒業、ジウォンのつてで後から入社するものの、「契約社員」。

つまり、全ては嫉妬だった、ということがわかります。

かしこいはずのカン・ジウォン(パク・ミニョン)がなぜ途中で気が付かなかったのか?も不思議だけれど。
かなりわかっていたけど、「我慢」していたっていう「前世」なのでしょう。

後半登場するオ・ユラ役のBoAも悪役だった。
まあ演技は今ひとつで、できたらもう少し若くて背の高い女優さんがやってほしかった。(個人の感想です)
立場としてはユ・ジヒョクの身代わり。(最後に分かる)

何しろナ・イヌがでかくてでかくて、パク・ミニョン(公称164cm)とも25cm近い差があって、それはそれで素敵なのだけど、観ているうちに首が痛くなってきて(個人の勝手な思い込みです)、誰かちょっとすらっとした女優さんでバランスとってほしいなあ、となんか贅沢で勝手な感想です。
BoAも160cm、元婚約者としもなんか物足りなかったなあ。

それにしても、ナ・イヌ、素敵でした。
本人は結構明るく快活で、どこか抜けているところがある(ネット情報)人らしいのですが、そこは俳優、ぐっと抑えて、静かで落ち着いて知的な男性を演じています。
加えて、低い声も素敵。

何より良かったのは、声高にカン・ジウォンを引き上げるのではなく、あくまでも影に徹したこと。
二人の(ジウォンとジヒョク)これ見よがしの「格差」を演出しなかったこと。
カン・ジウォンがジヒョクに対して卑屈にならずに、あくまでも自分の意志と力で人生をやり直した、その描き方が良かったと思います。