「愛の不時着」13話 ~偶然ではなく運命~



13話は「南」で満喫するジョンヒョク部隊4人とマンボクが見られます。
ジュモクがチェ・ジウと会うシーンは爆笑です。
あの帽子とマフラーは「天国の階段」でクウォン・サンウが被っていたヤツです。
ここら辺のプチエピソードは凝っているなあ、と思います。
チェ・ジウのキレイなこと。
流石女優です。

13話は最後が衝撃的でドラマ自体のクライマックスでもあるのだけど、3巡目ともなると、サイドストーリーにも惹かれます。
ダンとク・スンジュンの関係が深まってゆく回でもあると思います。
スンジュンはチョルガンとセリの兄セヒョンを裏切り、ジョンヒョクに協力し、セリを南に帰すことに手を貸していました。
その後ジョンヒョクは、チョルガンを追って一人南に行く際、スンジュンに協力を頼んでいたのです。
スマホ、パスポート(中国籍のもの)、セヒョンの手先のブローカーであるオ課長の情報等。

そのことをスンジュンはダンに伝えます。
衝撃を受けるダン。
セリを守るために、全てをなげうったジョンヒョクの中に自分の存在は無きにも等しいことが実証されたわけです。
このことで、ダンは傷ついた自分に寄り添ってくれたク・スンジュンの存在に慰められる。
スンジュンの山師的な性格は、一種ジョンヒョクとの対局をなすものではありました。
ところがダンの真っ直ぐな心に相応しい自分自身になりたいと思い、隠れた真摯な自分を発見します。

それにしても、やはり重要なのは「ことば」です。
スンジュンのダンへの素直な賛美、「あなたはとても魅力的」「キレイで自信があって優美」等ジョンヒョクから一切の反応がなかったダンにして見れば「救われる」言葉だったと思います。
ダンが束の間でも「深い愛」を知ったことが視聴者にも救いになります。

何故ジョンヒョクは、ダンに惹かれなかったのか。
同じ高校だったのにジョンヒョクはダンを全く認識していなかった。
ジョンヒョクにとってダンとの出会いはスイスが初めてという認識で、その直後ジョンヒョクは橋から身を投げようとしていたセリと出会う。
その出会いはダンとの出会いと数時間しか違わなかった。

13話で二人で出かけたときに、ジョンヒョクはセリにスイスでの自分たちの出会いを話します。(この場面も好き!!)
ジョンヒョクは女性が橋から身を投げようとしていたのに気づき、止めようと「Could you take a pictuer of us?」とさりげなく声をかけていたこと、その女性がその後どうしているか気になっていたこと。
自分のタイプだったことをセリに伝えるのです。
「男性がもったいないって君が言っただろう」、セリはジョンヒョクとの出会いが運命だったことをあらためて思うのです。
ジョンヒョクにとってもそうで、ダンを頭の隅に追いやったのがセリだった、ということなんだろうと理解しました。

それにしても、13話のラスト、チョルガンの銃撃をセリが受ける、北でのセリを庇ってジョンヒョクが撃たれた対をなすシーンです。
ジョンヒョクを守るために身体を張るセリ、「愛の不時着」の究極の平等感に(もちろんフィクションだけど)目を見張りました。