「永遠の桃花~三世三生」 ~なかなかの出来です~


何か中国ドラマの面白いものはないかと探しているのだけれど(ひかりTVで)、すごく評価が高いのが「永遠の桃花~三世三生」、期待半分、ひやかし半分で観はじまったのですが(6話まで)なかなかのめり込めないのです。

天空だのなんだの「なんとか族」だのが今一つピンとこない。
ファンタジー歴史ドラマ?
これから面白くなるのでしょうか?
なんとかもう少し頑張ってみようか、と思っています。

と書き込んだのが10月の20日くらいで、この11月の連休で全58話を見終わりました。
結果、出だしのもやもやからの急展開、いや~面白かった。

先週一週間は、ずーっとこの「永遠の桃花」のことを考えていて、「おっさんずラブ」の録画予約を忘れていたくらい。
最初の何だ~これは?からじわじわくる面白さ。
ファンタジーなのだけれど、中国三千年の歴史を感じる奥深さを感じました。
なんと言っても、主演のマーク・チャオとヤン・ミーのカップルの結末が気になりつつ、壮大な空間で繰り広げられる「壁ドン」や「お姫様だっこ」がなかなかいい具合にちりばめられていて、視聴者のツボを狙ってきます。

中国が国を挙げて映像コンテンツの充実を図っているのがわかります。
中国のみならず、台湾・香港の俳優たちもオファーを受ければ応じる破格のギャラ。
国内だけでも10数億の人口が支える消費者の膨大な数は魅力的です。
予算を潤沢に確保し、売れればさらに良いものをつくろうと努力する、その相乗効果が今の中国ドラマなのでしょう。

予算がある⇒人材の確保ができる(一流のスタッフと出演者)⇒セット&ロケ等にお金をかけることによって作品の質の向上⇒売れる⇒予算の確保ができる、無限ループですね。

この作品、マーク・チャオがなんと言っても魅力的でした。
決して超美形ではない人なのですが、その分、真摯な感じ(個人の感想です)で、佇まいの落ち着きさ加減、所作の美しさと、愛する人に見せる情熱的な態度。
中国の放送当時は、マーク・チャオが演じることに批判があったらしのですが(人気小説でヒーローは「美男」という設定だった)、演じている姿を観て一転マーク・チャオに対する「謝罪大会」が始まったとか。

ファンタジー故の死んだ?生き返った?今度は人間界?仙力?何でもありの展開もありだけれど、さほどファンタジー好きでない私でも乗り越えることができる「ストーリーの出来の良さ」がありました。

58話(私が観たコンテンツでは)の長さなので、サイドストーリーの恋愛もあり、宮廷ものには欠かせない「悪役」の活躍もあり、最後の悪事の露見と断罪には溜飲を下げることができる場面もありで、ところどころ「アレッ?」というツッコミどころは多少あるものの、伏線エピソードはかなりの割合で回収しています。

「孤高の花」、「王女未央」との比較もしてみたい。