今日6月11日の鈴愛ちゃんは可哀想だった。
「律は私のものだ!律を返せ!」が地雷だったのですね。
自分は誰のものでもない、という律。(でも清(さや)はどう思っているのかしら?)
鈴愛から離れることを告げる律。
いつもとなりにいた律が自分から遠いところに行くのを受け入れる鈴愛が切なかった。
七夕の短冊、先週の謎が今週解けた、そんな憎い仕掛けでした。
「律がロボットを作れますように」そこで泣いた人、推定1万人はいたはずです。(私も泣けた)
最終的には結ばれるのだろうけど、あと2か月は無理とみた。
「冬のソナタ」のユジンとサンヒョクも、結局ユジンの「恋」によって関係が複雑になったように、男女の幼馴染の関係はどちらかが第三者を引き入れた瞬間に破たんする。
サンヒョクがユジンしか見えてなくても、ユジンにとってサンヒョクは「友人」でしかなかったわけで、それは律が鈴愛に対する気持ちとだいたい同じ(今のところ)ではないか、と思うのです。
正人君に恋したのも、律の「身代わり」的なところもあって、こんなに近いのに他の誰かを求めている律の気持ちを察していた鈴愛は、本能的に律と自分の関係を壊さないように感情もコントロールしていたところがある、ような気がします。(ムリだったのだけど)
「幼馴染の恋」って難しいなあ、と。
パターン的には2つ。
やっぱり二人は運命だった。最初はどちらかの片想いで、でも結局二人は結ばれる。
それと、どちらかが「友達としての感情」しかなく、その友達の感情しか持っていない方に「恋人」ができ、二人は「幼馴染」の関係から脱出しない。
この二通り。
結ばれるのは、「赤毛のアン」のアンとギルバート。
アンは大学時代に超イケメンの男子に惚れられ、互いに燃え上がるも、最後の最後、ギルバートを選ぶ。
「友達としての感情」しかなく、関係が「幼馴染」なのは「若草物語」のジョーとローリー。
ローリーはジョーにプロポーズするも、ジョーはきっぱりと断る。ローリーは4姉妹の末っ子のエミリーと結婚。
ジョーもおっさんと結婚する。(なんで~ローリーがずっとステキと思った)
二通りしかないのではなく、もっと複雑なのは、「風と共に去りぬ」のスカーレットとアシュレー。
スカーレットの激しい告白により、アシュレーがちょっとヨロヨロする、わりと危うい関係が結婚後も続きます。
完璧な貴婦人、メラニーと結婚したアシュレーは、メラニーに絶対的信頼を寄せているにも関わらず、心の片隅でスカーレットに惹かれる。
南北戦争を挟み、壊滅と再生の混沌とした時代でもあり、幼馴染の関係は、すっきりキレイにはいかず、今時で言えば不適切な関係になりそうなギリギリな感じ。
さすが児童書ではない、大人の小説です。
ラストのスカーレットの想い、アシュレーに恋していたのは、幻だった、として急転直下、レットの元に駆け付けるのですが、時すでに遅し。
レットは疲れちゃって、スカーレットの元から去る、というラストでした。(有名ですが)
「ベルばら」のルイ16世とマリー・アントワネットも、スウェーデンの貴族フェルゼンを含め関係が複雑でした。
わずか14歳でフランスに嫁いだマリー・アントワネット、ルイ16世は1つ年上でした。(つまり幼いカップルで幼なじみのようなもの)
マリー・アントワネットはフェルゼンとの恋に燃え上がるのですが、フランス革命によって悲劇的に引き裂かれます。
そして、夫ルイ16世の処刑の直前、マリー・アントワネットは夫にすがり泣くのです。そして「これも愛だった」と。
燃え上がるものではなかったけど、「静かな愛だった」というようなことを言うのです。
「都合いいなあ」と思った私ですが、「死」を目前にすれば、何もかも受け入れることができるのでしょう。
「神」のもとに行くのに、邪念はないのです。
話がずれましたが、「幼馴染の恋」を考えてみました。