「魅惑の人」~チョ・ジョンソクに魅了される~

久しぶりにハマった韓ドラ「魅惑の人」
チョ・ジョンソク主演、シン・セギョン扮する棋士とのラブロマンスと朝廷の陰謀渦巻くサスペンスが混ざり合った「(架空)時代劇ドラマ」です。

チョ・ジョンソクの姿を思い浮かべただけで、うれしくなる、というこの感情は「愛の不時着」のヒョンビン扮するリ・ジョンヒョク以来。なんと4年ぶりです。

シン・セギョンの棋士が男装、というところがまたあるあるなのだけど、絶対~女性だろう!!というツッコミはおいておいて、何と言ってもチョ・ジョンソクの素晴らしい演技力に圧倒されます。

チナン大君(王の弟)だった素の自分からの生きるために王になったイ・インへの様変わり。
チン・セギョンが無実の罪で捕らえられ、「助ける」と言っていた大君の身分から急に王になり、「王になった自分には臣下と政敵しかいない。友などいない」と突き放すその冷酷さ。

最近、韓ドラ時代劇に凝っていて、直近で「青春ウォルダム」を視聴したのだけれど、ジョンソクを観てしまうと、パク・ヒョンシクの演技が「学芸会」だ、とまで思ってしまう。(ヒョンシク、ごめん)

ジョンソクを知ったのは、ドラマ「キング~Two Hearts」(2012年)、「架空韓国皇室」での近衛中隊長の役。
イ・スンギ扮する王子(途中から王)の妹、王女イ・ユンジと恋に落ち、でもスンギを守って死んでしまう役。
ユンジに送った(死後の)ビデオメッセージのシーンが秀逸で、泣かされた~(ドラマではめったに泣かない私が気が付いたら泣いていた)
放送当時は、スンギとハ・ジウォンカップルに引けをとらないほど、ジョンソク&ユンジカップルも人気があったとか。

その後、2014年公開の映画「王の涙 イ・サンの決断」を観て、次が「嫉妬の化身」(ドラマ)。
ヒョンビン主演の「王の涙」の1回目の視聴では、チョ・ジョンソクの認識が全くなかった。どちらかというと、ヒョンビンの側近の宦官カプスを演じたチョン・ジェヨンの上手さがものすごく印象に残ったのです。

2回目の視聴で、ジョンソクを認識、刺客ウルス、またなんてダークな役。
この人は、コミカルな役と両極端な殺気に満ちた地の底を這いずり回る役の両方できる稀有な俳優だ、ということを証明した、と思いました。

コミカルさでは(彼の)地が多少出るけど、シリアスだと完全に自我を消せる人、なのです。
で、「王の涙」ではジョンソクの認識が出来ないほど、「キング~」のイメージを消し去っていたのです。

この演技力はギフトか努力か。
ミュージカル俳優からのスタートだったとか。

「魅惑の人」、ストーリもとても良い。
先王が「息子に継がせる」と今わの際の言葉を無視して、弟の自分が王になる選択、その選択は(おそらく)自分が生き残る為、国のための選択だった。

囲碁の得意な王と王が愛した囲碁の達人のヒロイン、先を読み、謎が生まれ、後からの謎解き。
良く出来た脚本です。