「虎に翼」~ちょっと古くなってしまったけど・・・」



「虎に翼」お母さんのはるさん(石田ゆり子)も亡くなってしまって、下記記事も古くなってしまいました。
6月6日に書いています。
来週は岡田将生君が登場するらしい。楽しみ!!

敗戦後すぐ、岡部たかし演じるお父さん、病気で亡くなってしまいました。
寅子(ともこ)伊藤沙莉との相性もバツグンで、昭和のお父さんの枠を超えた、ある意味「フィクション」のような父親なのだけど(妻をはるさんと呼び、決して声を荒げない、家庭内での地位を全く求めない)それでいて地に足のついた演技で人としての限りない魅力を見せた岡部たかしの演技力に日本中が笑って泣いたと思うのです。

亡くなる直前の懺悔のシーン、「ほんとは優三君でななく、花岡君が良かった、こっそり花岡君にお土産を渡していた。花江ちゃんは少し怖くなって、嫌だなあと思った。直道とこっそり飲みに行った。直明(次男)が優秀でほんとに俺の子かと疑った。優未(ゆみ、孫)を高い高いをして鴨居に頭をぶつけたことがある・・・・」

こんな笑いを取りながら死んでいくなんて、朝ドラの常識を覆した秀逸な演出でした。

戦死した長男直道(上川周作)さんにしても、夫優三(仲野太賀)さんにしてもみんな戦前の夫とはかけ離れていました。
猪爪寅子の背景としての家庭が温かく、戦争を除いては、愛に満ちた生活を送っていた、ということなのだと思います。

空襲で行方しれずの「よね」さん(土居志央梨)が心配です。
寅子の妊娠による体調不良で弁護士を辞める際、「お前は男に頼って生きる方が似合っている」というような捨て台詞をはかれて、決別したことも心残り。

結婚をするかしないか、子どもを産むか生まないか、その生き方は違っていても、女性に与えられた選択が少なかった時代に共に法律を学んだ稀有な女性同士が決別してはもったいない、と思ってしまった。