「家族の名において」④ ~ジェンジェンがリン・シャオを選んだわけ~



リー・ジェンジェンはリン・シャオとハー・ズーチウから「告白」され、いつのまかリン・シャオを選んでいた設定にドラマの深さを感じました。(リン・シャオは子どもの頃のエピソード、高校時代のやり取りから二人の「結婚」は必然だとジェンジェンを説得)

9年間の空白の期間後、リン・シャオとハー・ズーチウの帰国直後にジェンジェンは芸術SNSで知り合いだった「ラン」と付き合うことになり、リン・シャオとズーチウは猛反対をします。

「ラン」が親のすねかじりであること、芸術家独特の奇妙な行動をすること、まあ頭から気に入らないのです。
二人の「別れろ」攻撃にジェンジェンは大激怒し、二人とは兄弟でもない、ほっておいてくれとまで言い放ち、3人の関係が微妙になります。

その後、リン・シャオがスーツケースを運んでいるのを見たジェンジェンは、自分のせいでリン・シャオがシンガポールに戻ると勘違いし本音を吐露。
ズーチウが事故で運ばれた病院で、先に病院に着いていたタン・ツァン(ジェンジェンのルームメイトで女優)の「死んだ」という芝居に騙され大号泣をし、ズーチウは怪我をしたにもかかわらず喜び、3人の9年の空白が徐々に埋まってゆきます。

リン・シャオの賢さは、「ラン」に直接会い、ジェンジェンとは一生付き合えるソウルメイトで、恋愛という感情でその友情を手放すのはもったいない、と「別れ」をすすめたこと。
ランもジェンジェンの関係が今一つ進まないこともあり、簡単にリン・シャオの言葉に乗ってしまいます。

ジェンジェンの「失恋」にかこつけて、リン・シャオはジェンジェンにアプローチ、不意打ちkissをし、いきなり「兄妹」のバリアを取り除きます。リン・シャオが誰とも付き合ったことがない設定に「嘘だろう」と思う視聴者は多数いた筈、ソン・ウェイロンのkiss、その美しさに誰でも落ちることは間違いない。

リン・シャオはジェンジェンに自分はジェンジェンの愛がなければ壊れてしまう、と同情も誘う。

ハー・ズーチウも捨てがたいのだけど、いかんせん、何の計画性もなかった。
単純にジェンジェンの欲しいものをあげるといった「欲求」に対する「充足」が愛だ、と思ってしまった。突飛な行動をするズーチウなのに、女性の心を掴むまでには至らなかった。

ズーチウの思い付き&行動力はジェンジェンと似たものがあり、その正反対にいたリン・シャオに軍配があがったのです。
冷静で、理論的で、人の心理を先読みする力もあり、しかもなんと行動力まであった。

ジェンジェンに何かあれば飛んでくる、毒ママからジェンジェンを庇う、そんな「兄」が「恋人」になるなんて、究極の「家族」。
決して揺るがない自分への「愛」。絵空事、とはいえリン・シャオが自分の兄で恋人で家族であると想像すると、えも言えぬ「幸福感」に浸ることができたのです。
楽しかった・・・・・・