「梨泰院クラス」~「正統」対「異端」の図~



「整形大国」と言われている韓国芸能界で、ちょっとした異変が起こっているようです。
なんと、一重の女優さんが流行っているのです。
「パラサイト」で強烈な印象を残したパク・ソダムは、映画で共演した俳優、ユ・アインに「絶対に整形するな」と言われたとか。(そういえば、ユ・アインもしていなさそう)

確かに上写真の女優さんたちのお顔はとっても自然。
日本で言えば、「黒木華」的な感じ。
極端に人工的なお顔から超自然なお顔へ、流行が極端に揺り戻されるのは世の常なのかもしれません。

「梨泰院クラス」を5話まで視聴。
2話までの展開が「不幸」と「怒り」と「絶望」に包まれていて、視聴続けられるかと自信がなかったけど、3話、チョ・イソ(キム・ダミ)の登場でドラマがガラッと変わった気がしました。

この女優さん、すごいわ~
ふてぶてしさ全開で、迫力があります。

主役のパク・セロイ(パク・ソジュン)は財閥息子のクラスメートいじめに端を発し、殴ったセロイは高校退学。
父がそのドラ息子にひき逃げされ、怒りからの暴力で刑務所に。
これでもか、の財閥からの圧力に地道に愚直に対峙するパク・セロイ。
クラスメートで両親のいないオ・スア(クォン・ナラ)はその財閥の援助で大学へ進学し、就職もする。
財閥長家と敵対的関係にあるセロイとスアは友人だけど、そのしがらみから二人の関係は発展はしない。

そこに、偶然出会う、チョ・イソ。
IQが高くて、運動神経も良くって、SNSをあざやかに使いこなし、フォロアーもハンパない。
でもすでに高校生で退屈している「ソシオパス」
偶然が重なり、セロイの愚直な真っ直ぐさに興味を持つイソ。
セロイの出した店が全く流行らなくて、なってないことに気付き、セロイを助けたいと思う、イソ。
初めて人に対する興味と「したい」ことが重なり、セロイを好きだという感情を持つイソ。

イソはマネージャーとして雇われ、お店「タンバム」を変えていきます。
インテリアを変え、メニューを変え、SNSで宣伝をし、一気ににぎわう店内。
その勢いで、リピーターを増やしたいイソは、店の致命的な欠点を指摘します。

売るべき商品、「食事」が今一つだ、シェフがトランスジェンダーだと客が不快感を示すことも考えてシェフを替えろと。
ただ一度作ったお弁当がおいしかったからと前の職場の仲間だったヒョニ(イ・ジュヨン)を雇ったセロイ。
ヒョニを呼んで給料を渡し、「いつもの2倍の給料だ」と言います。
クビを覚悟したヒョニに、セロイは「2倍の努力をしろ」と言い、ヒョニをトランスジェンダーだからと一緒に働くのに支障があるというヤツは辞めてもらう、と伝えるのです。

前科者のセロイ(パク・ソジュン)、刑務所で知り合った元やくざのスングォン(リュ・ギョンス)、トランスジェンダーのヒョニ、そしてソシオパスのイソとセロイと因縁の男、チャン・グンウォン(アン・ボヒョン)の弟(といっても愛人の子としてゾンザイに扱われている)チャン・グンス(キム・ドンヒ)。

組織だったり、正統だったりから「はずれた」人達がどう「タンバム」というお店を盛り上げて、財閥組織「長家(チョンガ)」にどう立ち向かうのか。